いくちゃんとカンブリア

 
 

弟の地学の教科書、「地球と宇宙」を眺めている。 

5億年前のカンブリア紀、身体の大きさが数センチ程度の新しい生物が、突然多数出現したという。 
 
 
海老みたいなアノマロカリスの復元模型をお手本に、育子も新生物をスケッチ・ブックに書いている。
 
 
育子のなかにも、カンブリア紀がやってきているようだ。 
あまりにもそれは壮大で、進化の歴史は見えないけれど。
 

スケッチブックの鯱みたいな絵の横に 
 
ぱぱ(あのマロカリスの)
 

と書いてあった。 
うーむこの年で「パパ」を抱えるとは。
違いすぎる見た目、親として縁を切らせるべきかどうか、
などなど、むだむだな午後。