いくちゃんと殿ママのルージュ
まだまだ暑い秋。
暑い、と秋って、こんなにも合わないものなのか。日本語ってよくできてる。
というか見慣れてないだけなのか。
このぶんだと、紅葉も遅れそうである。赤や黄色、待ち遠しい。
赤、といえば島津田四郎という人の、タイトルのない歌で好きな曲がある。
♪あかしらつづみ
えびぞめ
ちゃうじ
くちば
くちなしかう♪
和の色の名前って好きだな。
色。
育子は「ルージュの伝言」という曲がお気に入り。
色鮮やかな曲や文章が好きなのかもしれない。
言葉は音に勝てない、と思うときもあるけど、
文字が鮮やかだったりするときもあるし
文字がお歌さまになってくれたりもするし
育子が「ルージュの伝言」を
♪あの日 殿ママに会うために〜
と分節化しているため、
「殿ママはどこに住んでるのー?
長崎だったら、ひこうきねー!」
と歪曲した空想を膨らましたりできるのも、ひとえに言葉のおかげかもしれない。
オンリーワンでもナンバーワンでもなくて、
音もだち、言もだちで良いではないか、とおもう。