いくちゃんと旅先のチグリス

新潟に住んでいる、考古学者のN教授の家に行く。

育子と二人、おひたしうりの小旅行モードです。


先生は「歴史学は嘘っぱちやで」と私に教えてくれた人。

それは同時に歴史というものがイマジネーションによって作られる、想像力の学問であること(そしてそれは時に面白いもんだということ)も意味していた。


先生は歴史自体には懐疑的だったが、歴史に登場する「名前」は好きだった。

二匹の黒い犬白い犬の名前は「チグリス」と「ユーフラテス」だった。


「ほーら!おいで!チグリス!
 あー!いくちゃんのポーチ、べろべろしちゃダメだよ〜
 あー!この服もダメだよ、あー!」


猛獣使い見習いの育子、どうやら家のネコちゃんたちみたいにはいかないみたいだ。

さて今日からしばし、お世話になります。