いくちゃんと木綿子ちゃんの誕生会
さて今日は育子の大っきなお友達、木綿子(ゆうこ)ちゃんの誕生会。少し遅れました。
木綿子ちゃんは華の女子大生ですが、よく育子と遊んでくれます。
(育子と木綿子ちゃんが一行ずつ声に出しながら作った「あまつぶのひるね」というお話(詩?)は、とてもよかった。
「あまいのにとうめい」「さとうみず?じゃないよ、うたたねしてる、あめ。」という風に)
育子の(はげしい)提案で、全員がインチキおじさんの鼻メガネと三角帽、紙テープのでるクラッカーを持って参加。
♪すったかたったったー すったかたったったー
とよく分からないBGMと共に、パーティ会場(わが家の居間)に入場する参加者。
うら若き20代の女性も、ぼくのような中年も、思春期の息子・汐も、はちゃめちゃな育子も、みーんな、鼻メガネ。
ばかだねえ、きみもねえ、とお互いを笑い合いながら、テーブルをくるくる。
木綿子ちゃんも、涙を流しながら笑って、喜んでくれてよかった。
「ねーみて!
みーんなおじさんになったの!
ゆうこちゃんみて!
いくちゃんもパパと同じよ!お仕事しなくちゃ、ねー!」
夜が更ける。
静かになった部屋には、ケーキのお皿。遊んだおもちゃ。
もうごちゃごちゃのリビングは、祭りのあと。
でも、お祝いの後かたづけはいいよね。
余ったしあわせな空気が、少しずつ蒸発していくみたいで。
クラッカーから飛び出した紙テープのカツラを冠ったまま、ソファで娘はスーピーと寝息。